日本人が毎週のようにカンボジアの日本大使館に救出要請　中国系特殊詐欺グループから逃げ出して【タイ人の反応】

カンボジアで特殊詐欺グループの施設から逃げ出して日本大使館に保護される日本人が続出しているというニュースがタイでも紹介されていました。関係が悪化しているカンボジアについて語り合うタイ人の反応をまとめました。

カンボジアで特殊詐欺グループから逃げ出す日本人が続出

日本の有名な報道機関であるフジテレビが、カンボジアのシアヌークビル、プノンペン、そしてプレイベンにある大規模な特殊詐欺グループのアジトへ取材に入りました。日本人が騙されて現地へ連れて行かれたことが分かったためで、現地の日本大使にも話を聞いています。

今回、フジテレビが取材に踏み切ったきっかけは、ある日本人男性のSNSへの投稿でした。「友達や家族のみんなへ。僕は今、詐欺グループから逃げ出して、プノンペンの日本大使館に身を寄せています」という内容です。これを受けて、報道チームは詳しい事情を聞くために彼に接触しました。

「カンボジア」に関する海外の反応

【現地リポート】特殊詐欺Gから逃げ出す日本人続出　カンボジアの犯罪拠点の街「シアヌークビル」を緊急取材　背景に中国資本の進出と撤退

男性はこのように語っています。「日本人は真面目に働くため、かなり高額で売買されているという話を聞きました。騙されて連れてこられた人たちは、コールセンターのオペレーターとして、役所の職員になりすまして電話をかける仕事をさせられるんです」

職場となるのは、6つの寝室やバルコニー、プールがついた豪華な建物です。食事も3食用意され、運営のトップはすべて中国人が管理しているとのことでした。提示された給料は120万円（約25万バーツ）でしたが、遅刻や喧嘩、無断欠勤などをすると容赦なく給料から引かれるシステムがあり、時には給料が全く残らないこともあるそうです。さらに彼が持っていた情報によると、現在100名以上の日本人がベトナム国境に近いプレイベンという街へ連れて行かれているそうです。そこは取り締まりがそれほど厳しくないため、中国系の詐欺グループが拠点を移したとのことです。

その後、取材班は実際にシアヌークビルとプノンペンへ向かいました。現地では中国資本のビルが数多く建設されていましたが、コロナ禍などの理由で工事が中断していたり、完成していても明かりが全くついていないビルも見受けられました。まるで詐欺グループが一掃され、別の場所に拠点を移さざるを得なくなったかのようです。さらに取材班は、シアヌークビルでは街の衛生状態が悪く、治安もかなり悪化しているという現実を目の当たりにしました。

こうした状況を踏まえ、記者はプノンペンの日本大使館の植野篤志大使に、実際にどれくらいの日本人から救助を求める連絡が入っているのか、詳しい話を聞きました。

植野大使によると「まだ現在進行中の案件もあるので、正確な数字は申し上げにくいですけども、私の感覚で言うとですね、（騙されてここへ連れてこられ、大使館に助けを求めてくる日本人が）毎週のようにございます」とのことでした。

そして、「いかに特殊詐欺に加担することが間違ったことであって、自分が厳罰に処せられる問題ということを周知することだと思います」とメディアを通して呼びかけ、締めくくりました。

タイ人の反応